タイにて、アジアの洗礼! 下痢は、何年住んでもあなどれません!
サワディカー、娘の留学先、チェンマイに来ている、フリーランスライターのみやちかです。
アジア在住約20年、すっかりアジアには胃腸が慣れていると、高を括っていたワタクシですが、いや〜、久々にやれらました。
最近は、いつも屋台で食べていて、それでも全然平気だったので油断しておりました。
そしたらこのざまです。
アジアの洗礼ってやつですね。水のような下痢です。
久しぶりに寝込んでしまいました。
アジアのバクテリアちゃんパワーはやっぱり半端ありません。あなどってはなりませぬ。
この記事のもくじ
最初の洗礼はカトマンズで、多分モモが原因の食中毒
アジア旅行や、アジアライフにつきものの下痢。世界でも有数の潔癖性の国、日本からやってきた私たちは、本当にバクテリア慣れしていません。
なんでもかんでも消毒しまくりの日本、バクテリアを恐れる余りに、バクテリアに弱い人間を多く作り出してしまったようにも思います。
かくいう私も、そんなバクテリアに弱い日本人なのですが…。
そんな、私が最初にアジアの大洗礼を受けたのはもう20年位前、ネパールに移住した当初に遡ります。
移住当時はホテル住まいでした。当然食事は外食のみ。水はペットボトルのものしか飲まなかったし、食事も火が通ったものしか食べないようにしていました。
でも、それは、ある日、突然やってきました。
夕方前から、胃がもたれるような感じはしていたのですが、夕方には、完全に胸がムカムカし始めて、夜にはものすごい吐き気と悪寒。
その2時間後に2回ほど吐いた後は、夜中から明け方にかけて、切り込むような腹痛と水状の下痢が6〜7回はあったでしょうか。うつらうつら眠りかけては痛みに目が覚め、トイレに駆け込む状況でした。
あれは、完全に食中毒の症状だったのだと思います。
その日の午後に食べたのはモモでした。ネパール風餃子です。原因は多分モモに使われていたミンチのお肉だったと思います。ちょうど雨季が始まる頃でモノが腐りやすい時期でもありました。
後で聞いたところ、ネパール人もこの時期はモモでお腹を下す人が多いというのです(早く、言ってほしかったよ〜)。
冷蔵庫が完備されていないネパールの肉屋では、前の日の肉を傷みを隠すためにミンチにして売ることもよくあるということ。どんなに熱を通してあっても、それ以前に腐っているのだから、どうしようもありません。
そんなわけで、いや〜、本当に大変でした。あれだけ吐いて下痢したら、胃腸もボロボロ。
その上に、薬局で処方された抗生物質の薬は日本で処方されるよりキツイらしく、バクテリアにやられてボロボロの胃腸に追い打ちをかけてしまったようです。
私の腸内の善玉菌たちもきっと全滅してしまったに違いありません。
その後2ヶ月以上、スパイス系のものはもちろん、ちょっとでも味の濃いものや、肉などの消化しにくいものを食べたら、食べた直後から、お腹がコロコロと鳴り始める状況が続きました。
正露丸はあまり役に立たない、アジアのバクテリア系の下痢
こういう食中毒を始めとする、細菌性の下痢には、日本が誇る正露丸もなかなか太刀打ちできません。水や食事の違い、環境の変化が原因の下痢なら正露丸でもいいのかもしれませんが、海外の強力バイキン軍の前では、その力は及ばないようです。
きっとアジアには、日本ではめったに見ないようなバクテリアもうようよしているのだと思います。
だから、ネパールの下痢には、ネパールの薬がよく効きます。そしてタイの下痢には、タイの薬がきっとよく効くのだと思います。
そんな風に数多くのバクテリアが住むアジアです。下痢の薬と言ってもバクテリアによってたくさんの種類が用意されています。
薬屋さんで詳しい症状を説明すれば、それによって薬を選んでくれます。
一番確実なのは、便を検査に出すことです。下痢が日常茶飯事のネパールでは、薬屋さんに便を出すとラボに回して検査してくれるところもあります。ラボでバクテリアを特定してもらえば、適切な薬がすぐにわかります。
ただし、バクテリア系の下痢の場合、処方される薬は、まず抗生物質です。薬嫌いの私も、最初の大洗礼をうけた食中毒によると思われる下痢の時は、仕方なく飲みました。もう体力も消耗していたし、このまま自然に下痢が止まる気配はいっさいなかったので。
この抗生物質の効き目は強烈で、下痢の原因であるバクテリアを全滅させると同時に、多分、私の腸内の消化に必要な善玉菌をも殺しちゃったのだと思います。その後、元の状態に戻るのに、2ヶ月以上かかってしまいました。
なので、軽い下痢の場合は、私はなるべく抗生物質の薬は飲まないようにしていますが、ただ、それもケースバイケースですよね。
2日も3日も水状の下痢が続き一向に回復の気配が見えない場合、熱を伴う下痢の場合、血便がみられる場合、普通の便の色とは違う色の便が出た場合は、すぐに病院に行くことをお勧めします。赤痢や腸チフスの場合だってあり得ますしね。
そういう危険な下痢でない場合は、無理に下痢止めを飲まずに悪いものを出しきった方がいいという意見もあります。
便の色に特に変わりがなく、熱がない限り、私も、まずは、この方法をとります。水分補給はしっかりして、お腹を温めて、ゆっくり過ごし、それで下痢が止まれば、まず大丈夫。
でも、1日たっても、下痢が止まる気配がない、あるいは、さらに下痢が進行しているようであれば、薬屋に行くなり、病院に行くなりの方法を考えますね。
ま〜、でも、本当にこれはケースバイケースですし、やばいかなと思ったら、病院に行くことをお勧めします。
海外生活は体が資本、無理をすればたたるということが身にしみた、今回のチェンマイでの洗礼
ネパールで大洗礼を受けて以来、徐々に私の胃腸は強くなっていき、数年に1回程度、軽い下痢になることはあっても、寝込むような下痢はごぶさたしておりました。
日々アジアのバクテリアにさらされているうちに、だんだん体が外からのバクテリアの攻撃に強くなるのだとは思います。ただ、疲れている時や、体力が低下している時は、外のバクテリアに負けちゃうんですかね?
今回のタイでの下痢は、予想外でした。
実は、今回、ここタイに来るまで、移動続きの日々でした。
自宅のあるポカラを出たのが11月の26日のこと、そこからカトマンズ(気候的には冬)へ移動し、その後すぐインドのケララ(常夏)へ5日間。その後秋の気配のデリーで4日間ほど仕事をした後、冬のカトマンズで1週間の仕事。で、夏のバンコクで2日間ほど個人的な用事をすませ、やっとだどりついたチェンマイでダウン。
ま〜、 基本そんなに体が丈夫じゃないアラフィフ女子にしては強硬スケジュールだったようですね。気候が違いすぎる。さらに、デリーの空気に喉をすでにやられていたところに、エアインディアの冷房にさらされ、喉と鼻がアウト!
それで到着したカトマンズでは、乾燥と車の排気ガスで、咳と鼻水が止まらない状態に。
こんな万全とは言えない体調でやってきたタイは、どこもかしこも冷房がきつかく、体をへんに冷やしてしまう始末。
そんな状態で、チェンマイ到着当日、めちゃくちゃ快晴の暑い中、汗をかきかき歩くこと45分。ちょっと脱水症状気味だったかもしれません。
冬のカトマンズからやってきて、30度のバンコクでは、蒸し暑いのと冷房ひえすぎを繰り返し、チェンマイで炎天下の汗だく。そりゃ、体もおかしくなるでしょう。
そんな状態で氷水を飲んだのがいけなかったのかなあ。
あの日、口にしたのは、早朝飛行機の中で出された調理パン、そして、夕方近くに食べたカオマンガイ(茹でたチキンが上にのったライス)と氷水。さて、何がいけなかったのか? 疲れと風邪と脱水症状とで体が単に弱っていたのか?
とにかく、体力が低下していては、普段はなんでもないバクテリアにも負けちゃうってことなんでしょうね。
その日の夜は腹痛と水のような下痢が6〜7回でほとんど眠れず、微熱のせいか汗びっしょり。
翌日は常温のスポーツドリンクとココナツジュース、お湯を飲んで1日寝てました。
アジア暮らしの基本は、健康な体にあり!
幸い、吐き気もなかったし、熱も微熱、腹痛もおさまっているし、下痢自体は、そうひどいバクテリアの仕業ではなかったのかもしれません。
それにしても反省です。いつも平気だからといっても、やはり日頃の健康管理を怠ったのがいけなかったんでしょうね。
海外暮らしは健康第一、体が資本というのを忘れてはいけません。
だって、ここは、アジア、日本よりもたくさんいろんな病原菌が潜んでいるんですから。
最近、忙しくて、日課のヨガ&気功&太極拳もさぼりがちだったしな。
それにアラフィフ、やっぱり、油断と無理は禁物ですね。無理して結局、2日間もほとんど寝て過ごしたんじゃ、意味ないしね〜。
やれやれ。
体もすっかり回復したことだし、明日からまた、初心に戻って体づくりに励むとしましょう。