ネパールに初めて旅行する人のための、カトマンズの空港情報(入国編)
ナマステ〜、と言いながら、娘のいるチェンマイにまたまた来ております子離れ準備期間中のママmiyachikaです。
普段は、ネパールに住んでいますから、国外に行く時は、いつも、カトマンズにあるトリブヴァン国際空港を使います。
ネパール国内唯一の国際空港なんですが、それにしては、こういっちゃなんですが、しょぼい何もない空港なんです、これが。
多分、初めて来る人には、びっくりなんでしょうね。(そういえば、20年前、私も初めて来たときは、びっくりしたような気がしないでもない…記憶がすでに曖昧なのですが)
そんなネパールギビナーさんにも、安心してネパールにいらしていただけるように、自称勝手に観光大使としては、カトマンズの空港での入国、乗り換えについてなどをご案内したいと思います。
この記事のもくじ
ネパールには、国際線が発着できる滑走路は、たった1本しかない
私なんぞ、ネパールに20年近くも住んでいるから、カトマンズの空港なんてすっかり見慣れちゃっていて、こんなもんでしょと思っていますが、先日ネパールは初めてという知り合いが来て、カトマンズの空港の小ささにびっくりしていました。
香港や、シンガポール、あとはイギリスやアメリカといった大きな空港があるようなところしか行ったことがなかった彼女にとって、カトマンズ空港の小ささは驚きだったようです。
確かに、他の国の空港と比べたら、かなり見劣りしますよね。
まず、滑走路ですが、1本しかありません。
ネパール唯一の国際空港であるトリブヴァン国際空港にして、滑走路はたったの1本。しかも、この1本しかない滑走路を国内線と共有している状況。
よくよく考えると、これ、恐ろしい事実ですよね。この唯一の滑走路がなんらかの理由で使えなくなったら、飛行機は一機も海外に飛べない、海外からも来れないってことですもん。
そういえば、実際に2015年の3月には、トルコ航空機が着陸に失敗し、滑走路から外れ、滑走路横の未舗装地にタイヤをめり込ませたまま、身動きがとれなくなるという事故がありました。
幸い死者や重症者は出さなかったものの、ネパールに機体を持ち上げて移動させることができる機器がなかったため、トルコ航空機の機体を移動させることができず、その後4日間ほど、国際線は全便キャンセル。
その後、お隣のインドから機器を運んで、なんとか、滑走路にかかったままの機体を移動させることができましたが、いや〜、あの時、ネパールの危うさを感じましたね〜。
なんらかの災害や事故、滑走路の亀裂や陥没などがあったら、国際線が1本も離発着できない可能性があることを、まざまざと見せつけられました。
今後、このような不測の事態に対処するためにも、現在第2の国際空港の建設が急務となっているネパールですが、実際問題、あれやこれやの問題で建設はのらりくらりとしか進んでいないように思われます。
エベレストの前でぐるぐると旋回するのは、もちろんサービスじゃありません
滑走路が1本しかないことによる弊害は、離発着の混雑にも表れています。
1本の滑走路を一日何十本もの国際線と国内線が共有しているのですから無理もありません。特に、正午前後はフライトが混み合う時間なのか、滑走路の空きを待つために、カトマンズ盆地手前のエベレスト近くで、ぐるぐると旋回させられるフライトも多いように思います。
特に お祭り帰省ラッシュと観光シーズンが重なる10月から12月前半はその傾向が顕著になるのでしょうか? 11月にバンコクからカトマンズに戻った時も、12月にデリーからカトマンズに戻った時も、エベレストの前でぐるぐると30分以上旋回していました。
もちろん、エベレスト遊覧サービスじゃありませんよ。
滑走路の順番待ちなのです。
最近滑走路の混雑による飛行機の遅延が多いカトマンズ空港。折り返し運行する飛行機が多いので、到着便が遅れると、自動的に出発便も遅れてしまいます。
カトマンズの空港に到着したら、もれなくタラップを降ります
普通、飛行機が着陸すると、ターミナルビルと機体をつなぐパッセンジャーボーディングブリッジがかけられます。が、そんなものは、カトマンズの空港にはありません。
だいたい、あの建物をターミナルビルと呼ぶこと自体、なんだか違和感を感じないでもありません。
カトマンズの空港に到着したら、もれなく、タラップを降り、空港の地面を踏むことになります。
階段を自分で歩いて降りることになりますから、重い荷物があると、ちょっとしんどいかもしれません。
飛行機の停止場所によりますが、一番左に停止した場合は、歩いてターミナルビルのイミグレ窓口へと向かいますが、それ以外だと、タラップを降りたところに、バスが待ち構えているので、それに乗りましょう。といっても、ほんの数百メートルの距離を移動するだけなんですけどね。
でも、飛行機降りて歩かされるってのが新鮮ではあります。
ターミナルに入ったら、通路に沿って進んでください。イミグレーション(入管)のカウンターのある部屋に到着するはずです。
ネパールはビザが必要な国、でも、3回ほど列に並べば、ゲットできます
最近、東南アジアでは、短期の観光の場合、日本人はビザが不要な国が増えてきましたが、南アジアではほとんどの場合、ビザの取得が必要です。
ネパールも入国にはビザが必要ですが、事前に日本のネパール大使館で取得する以外に、カトマンズ到着時に空港にて取得もできます。
イミグレのカウンターのある部屋へ着くと、入国カードが置いてあるので、それに記入したら、日本でビザをすでに取得している人は、イミグレーションのカウンターへと進みましょう。
『With Visa』(ビザあり)と書かれたカウンンターは、ビザを既に取得している人のための窓口です。パスポートと入国カードを窓口で提出してください。
ビザを空港で取得する場合は、まずは、ビザの申請書をモニターで入力します。(英語での入力となります。自身で入力するのが難しい場合は、事前に日本でビザを取得することをおすすめします)
ビザの種類は15日、30日、90日の3種類ありますので、希望のものを選んでください。(31日以上60日未満の滞在日数の場合は、30日のビザを取得し、後日、カトマンズ市内かポカラ市内のイミグレーションにて延長手続きをした方がお得です)
モニター入力が終わったら、データが出てきます。それを受け取って、銀行窓口へ並んで支払いを済ませます。(申請したビザの日数によってビザ料金は変わります。なお、ビザ代金はドル、円、ユーロなどメジャーな外貨での支払いとなります)
支払いが済んだら、申請書と領収書とパスポートを持って、『Without Visa』(ビザなし)のカウンターに並んでビザをもらってください。
申請用のデータ入力で並び、ビザ代金の支払いカウンターで並び、入管のカウンターで並び、3回並ぶ必要があり、外国人が多いフライトで到着した場合は、イミグレを抜けるのに1時間近くかかる場合もあるようです。
私の荷物は何番のターンテーブル? 不親切なバッゲージクレーム案内
ビザをもらったら、エスカレーターを降りて、一階へ。
預けや荷物の受け取り所(BAGGAGE CLAIM)があるのですが、その前に、なぜか、手荷物X線検査があるので、機械に手荷物を全て通してください。
その後、預け荷物受け取りターンテーブルのある場所へと進みます。一応、モニターでどこから来たフライトの荷物なのかは表示されていますが、実は、あんまりあてになりません。
モニターに情報が反映されるのが遅いのか、ここ最近、いつも自分の乗ってきた飛行機の便名が表示されることないまま、荷物が出てくることの方が多いのです。
そういう時は回っている荷物につけられたバゲッジタグで、どこの空港から来た荷物が今、回っているかチェックです。(バンコクからカトマンズの場合、BKK-KTMと書かれています)
荷物が出てきたら、国際線空港ビルディングの外へ向かいます。出口あたりで、係員が、バゲッジタグと荷物預証(シールになっていて、搭乗券に貼られていたりする)の番号を照合しています。(到着便によってはノーチェックだったりもしますが)
あ、それから、カトマンズの空港のトイレですが、トイレはあります。あるんですが、他の空港のようなきれいなトイレを想像してはいけません。トイレットペーパーもきれたまま補充されてないことが多いし、水洗浄文化なので便器がぬれていてることも多いのです。
これなら、機内のトイレの方が全然ましです。特に女性にとってはストレスになると思いますので、トイレは降りる前に機内ですませることをお勧めします。
不便な国内線乗り換え、一旦外へ出る必要あり
そして、いよいよ空港の外へ。ドアを出たら、両替カウンター、プリペイドタクシーのカウンター、ホテルの予約カウンター、プリペイドシムのカウンターなどがあります。
タクシーにて自力でホテルに向かう場合、ここで両替してタクシーに乗りましょう。タメルまではプリペイドタクシーは一律700ルピー(2017年6月現在の情報)。
それ以外の場所も規定の料金が定められています。一般のタクシー(ほとんどの場合軽自動車で大きなスーツケースが3つ以上あると入りきらない可能性もあり)だと、料金は交渉制。タメルまで500ルピーってところが相場でしょうか。
空港から市内へ向かうバスも最近は出ていますが、運行間隔が結構空いているようで、時間があてになりません。また、カトマンズ市内の道は、スーツケースを転がせるような良好な状況ではありません。自分で荷物を担げない場合は、タクシーで宿まで乗りつける方が無難でしょう。
旅行代理店やホテルからお迎えが来る方は、空港ビルディングを出たところの道路の向かい側に、名前の書かれたボードや紙を持った人がたくさん並んでいるところを探してみてください。
国内線に乗り換える方は、国際線空港を背に右手にある国内線ターミナルへ移動です。徒歩、ほんの5分程度の距離ですが、連絡用通路とかなく、一旦国際線ターミナルを出て外の道を歩いて移動しなくちゃいけません。
たった5分とはいえ、雨が降っていたり、荷物が多い時はちょっとたいへんです(道もコロコロしやすいとは言えませんしね)。
国際線出口で待っているタクシーは国内線ターミナルまで250ルピーなんてわけわからないこといいますが、たった徒歩5分ですぞ〜。これ、ツーリストにとってとっても不便。両ターミナル間を運行するバスでも出してくれればいいのにな〜と思うんですけどね。
でも、そんなサービスが整った日には、それこそ、びっくりしちゃうかもしれませんね。
さいごに
と、まあ、なんだかだらだら長くなってしまいましたが、このカトマンズ空港情報入国編が、ネパールに初めてくる方のお役に立てば幸いです。
なお、ここで紹介した情報、金額などは、2017年6月現在のものです。ネパールでは、様々なことが、事前の予告なしに変更になることも多々ありますので、その点につきましてはご容赦願います。
では、せっかくのネパール旅行が、皆様にとって忘れられない旅になりますように!
ちなみに出国編は下記をご参照ください。