50歳から海外でフリーランスとして生きる

自分探しの旅に出て、迷子になっちゃったバックパッカーの君へ 

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ネパールのポカラ在住、時々日本やタイ、その他いろんな国に出没する、エディター兼ライター兼コーディネイターのみやちか(Chikako Miyamoto)です。今まで培った編集力を駆使して、50歳からのトキメキのある人生を発信し続けるお姉さん。

こんにちは、元バックパッカーのmiyachikaです。

1979年に『地球の歩き方』が創刊され、1980年代は、バックパッカー海外旅行がちょっとしたブームとなりました。

80年代後半、大学生だった私も、例にもれず、バックパッカーした口です。

それは私の人生を変えるくらいの経験となりました。だから、もっと多くの日本の若者に、日本の外の世界に触れてほしいなと思っています。

若いうちに、バックパッカーの旅に出よう!

が、そんなパックパッカーの中には、迷子になってしまう人もたくさんいるようです。

自分探しの旅に出て、迷子になっちゃった君へ。

元迷子だった私からのメッセージを贈ります。

 

 

 

あなたの旅の目的は、安い値段で旅をすることですか?

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ネパールには、今でも世界中から多くのバックパッカーがやってきます。

特にインドに疲れた若者の休息の地として、ポカラは絶大な人気を誇っているようです。

ツーリストエリアのカフェで、お茶などしていると、ついつい、そんなバックパッカー同士の会話が耳に入ってきます。その会話が日本語だったりすると、聞くともなしに聞いちゃうものです。

でも、それがどれだけ安く旅をできたかを自慢するような会話だったりすると、なんだか違和感を感じて仕方ないのです。

限られた予算で、できるだけ長く旅をしたいバックパッカーにとって、節約は大事なことですが旅を安くあげることは、あくまでも、旅を続ける手段にすぎないはずです。それなのに、旅の手段がいつしか、旅の目的にすり替わっている人も多いような気がしてなりません。

安い旅ができるやつがすごくて、どれだけ安くできるか競争みたいになっているような雰囲気さえあります。

でも、安いかどうかと、現地の文化に触れているかどうかはまた違う問題だと私は思うのです。

旅を安くあげる技術はあくまでも手段で、旅の目的は本来違うところにあったはずです。それを忘れてしまったのでは、ますます迷子になってしまいます。

あなたの旅の目的は、どれだけ安い値段で旅をすることですか? 今一度、自分に問うてほしいのです。

 

 

『自分探しの旅』と『現実逃避』は紙一重

 

今時のバックパッカーは、一体何を求めて旅に出るのでしょう?

旅をどれだけ安くあげるかという競争に参加するためではないことだけは確かです。

彼らが求めているものは、見知らぬ土地で自分を試すことだったり、異文化との遭遇であったり、自分を見つめ直すためであったり、人生を変えるきっかけがほしいと思っていたり、人それぞれなのだとは思います。

ただ、共通して、どこかしら『自分探しの旅』という漠然とした思いがあるようには感じます。

そういう時期は誰の人生においてもあるし、そういう旅は、若いうちにどんどんすればいいと思います。

若い頃の旅は、普段経験できないことを、教えてくれます。

旅は、自分の生き方を振り返る機会を与えてくれます。

私の人生がアジア旅行で変わったように、旅が人生を変えるきっかけになることも多々あります。

でも、長い旅を続けるうちに、有意義なはずの旅が、いつの間にか『自分探しの旅』から『現実逃避』になってしまっている人も多くいるように感じます。

旅は、日常生活につきもののしがらみや義務がない、人生における休暇であるからこそ、楽しいのだと思います。だから、その楽しさに酔い、ずっと旅していたい気持ちになるのも、わからなくはないのですが、そうなると、旅は本来の目的を忘れ、『現実逃避』になりかねません。

現実逃避の旅は、旅の有意義さを台無しにし、時には、人生の迷路に迷い込むことにもなりかねません。

もちろん、長い人生においては、期間限定で、現実逃避をしたくなるような辛い時期だってあるでしょう。そういう期間限定の現実逃避をすることで、また、現実に立ち向かえるだけの気力を養うことも時には必要かもしれません。

一番いけないのは、『現実逃避』を『自分探しの旅』にすり替えること。自分を見つめ直す機会のはずなのに、自分をごまかしていたのでは、それこそ、本末転倒というものです。

 

 

旅は、自分の内側を、外から見つめ直す機会である

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日本を出て、外国から日本を眺めると、日本の新しい一面が見えてきたり、内側から見るのとは違う視点で日本を見ることができたり、外国の文化を知ることで日本の文化がより理解できたりします。

自分を見つめる作業もこれと同じことで、自分の外から客観的に自分の内側を見直す作業は、とても大切だと思うのです。そして、旅は、その作業にとても適した環境だと思うのです。

旅は、私たちに、新しい視点を与えくれます。今まで知らなかった自分を発見したり、思いがけない自分の長所や欠点に気づかせてくれたり、やる気をおこさせたりしてくれるでしょう。

ただ、この時に間違えてはいけないことがあります。

それは、全ては自分の内側にあるということです。それを忘れて、新しい自分を外に探してもそれは決して見つかることはありません。

そして、旅という非日常の中で感じたこと、考えたこと、気づいたこと、発見したことは、日々の生活に生かしてこそ、意味を持ちます。

本当の自分は、絶対に自分の外には見つかりません。それを忘れてしまうと、永遠に迷子のままになってしまいます。

だいたいにおいて、自分というのは、どこかに探しに出かけるものではないのです。目の前の現実に対処し続ける自分、それこそ、自分であり、そこから逃げて見つかるものは、本物に見せかけた幻想のような気がします。

 

 

さいごに

 

旅に出なくても、『自分探し』をすることは、できます。でも、旅という非日常に身をおいた方が、自分を客観的に見つめやすいのは確かです。

だから、若いうちに、旅をすることをおすすめします。

もちろん、アラフィフィさんの初めてバックパッカーもおすすめですけどね。

 

でも、そもそも、人生自体が旅のようなものかもしれません。

山あり、谷あり、辛い時もあり、喜びで体が震える時もあり、時に人と語り合いながら歩き、笑い、泣き、一休みのお茶の美味しさに幸せを感じ、初めて見る景色に目をみはり…。

その人生の旅の途中で、時には歩みを休めることも必要でしょう。

でも、一休みした後は、また歩き出せる自分でありたい。私は、いつもそう思っています。

 

 

 

 

 

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