50歳から海外でフリーランスとして生きる

シドニー在住の姪っ子の結婚式とネパール人のビザ事情

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ネパールのポカラ在住、時々日本やタイ、その他いろんな国に出没する、エディター兼ライター兼コーディネイターのみやちか(Chikako Miyamoto)です。今まで培った編集力を駆使して、50歳からのトキメキのある人生を発信し続けるお姉さん。

ナマステ〜、ネパール在住、ライターのみやちかです。

さて、さて、シドニー在住のネパール人の姪っ子ジュナの結婚式に招待された、叔父である私のツレアイ、ババと私。

「やった〜、旅行だ」と喜ぶ私。

しかし、喜ぶの早かった。

ネパールとシドニーの間にはネパール人のビザ事情という深くて長〜〜い川があったのでありました。

 

ネパール人姪っ子の結婚式 in シドニー

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結婚しない気なのかと心配だった、オーストラリアのシドニーで働いている姪っ子のジュナ(うちのツレアイの姪っ子なので、ネパール人です)が、やっと結婚することに決まりました。

すでに29歳、ネパール人としては完全に行き遅れです。ジュナの生まれ故郷の村では、ジュナが22歳の時点で結婚していない同級生女子は既に存在していないくらいでしたから。

 

インターカーストマリッジ(民族や階級が違う者同士の結婚)ということで当初は反対していたジュナママも折れ、(詳しくは 姪っ子の結婚式に想う、ネパールの結婚事情 を参照)両親の承諾も得て話は急速に展開。

 

昨年の暮れに知り合い、今年の2月に結婚話が出て、3月に両親の承諾を得て、4月に結婚ですよ。そんなに早く決めちゃっていいのって感じですが、ネパールの見合いじゃあ、見合いして1週間後に挙式とかも珍しくないですからね。

二人ともネパール人ですし、本来ならばネパールで挙式すべきところですが、次にまともに休みが取れるのは半年以上先になっちゃうということで、まずは、シドニーで結婚の登録と、シドニー在住のネパール人や会社の上司などを呼んで披露宴をやってしまおうとうことになりました。

ただ、親族が一人もいないのはちょっとね、ということで、叔父であるババと私がシドニーに招待されたというわけです。ジュナは8歳の頃、村から出てきて、カトマンズで働いている叔父(つまり、ババ)のところから学校に通っていて、私にとっても一番のお気に入りの姪っ子なんです。

 

なんで両親じゃないかというと、この冬たまたま両親はシドニーに一ヶ月行ってきたばかりだったんです。シドニーに移住して早6年、せっせとお金を貯めてやっと両親を招待したんですよ、ほんといい子です。

その時に結婚式しちゃえばよかったのに、と言うと、その時は、両親のアテンドで忙しかったし、結婚話にまで進んでなかったということでした。

 

いざ、夫婦二人でシドニーへ!

 

普段なかなか一緒に旅行に行くことがない、私とババ。何しろ、休みといえば、なにかと村に帰っちゃうし、学校を経営をしている彼の休みは、ネパールの新年である春と、祭り休みの秋。

で、2年前までホテルを経営していた私のハイシーズンは春と秋(ネパールではヒマラヤが良く見え、トレッキングに適したシーズンなんです)。

休みがかみ合わないこと、この上ありません。

でも、私もホテルをやめちゃったし、これからは、二人で海外行くのもいいねえ〜などと話していた矢先だったので、二人でジュナの結婚式に行こう〜と盛り上がる私。

 

が、しかし、彼はネパール人。ネパール人にとって、インド以外の海外に行くの、ほんと、大変なんです(ネパール人はインドはビザなしでいけます)。どれくらい大変かってのは、日本のパスポート使っている人には理解できないと思いますが。

日本人の場合、オーストラリアに観光で行くのであれば、電子ビザ「ETAS」を自分でオンライン申請すればいいだけです。私なんて15分もかからずにあっという間にできちゃいました。

 

でも、彼の場合は、そういうわけにはいかないのですよ。

オーストラリア在住者からの召喚状(渡航が必要な明確な理由と現地での保護者)がまず必要だし、詳細が分かる日程表、行く本人の銀行残高証明書、職業を証明するものなどなど、いろんな書類を提出しないといけないのです。しかも、ネパールのオーストラリア大使館では、ビザの申請受付はしないということで、お隣のインドにあるオーストラリア大使館にこれらの書類を送付します。

 

だいたい10日から2週間ほど、審査に時間がかかるということなので、25日前には送付。

そして、ただ、待って、待って、10日過ぎ、2週間過ぎ、それなのに、うんともすんとも返事はなし!

インドまで押しかけていって聞くわけにもいかず、仲介業者に電話で問い合わせても要領を得ない答えが返ってくるばかりでした。

 

私の一人旅になった、ネパール人のビザ事情

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結局、不可という連絡があったのが出発予定日の3日前。

って、あ〜た、私にどうしろと!!!

 

しかも不可の理由も銀行残高が少ないとかってわけのわからない理由(多分後付けの理由でしょうが)。見せ金100万ルピー(約100万円)いれてあったのに、少ないってことはないと思うのですが、ネパール人に対するビザなんて、大使館職員のその時の気分とか裁量次第って感じなのですよ。

本当なら、海外旅行、しかもおめでたい結婚式に呼ばれてのことですから、ウキウキして出発するはずなのに、かたやビザが出ず、というこの複雑な状況。

ババは、私がいうのもなんですが、人間的にいいヤツですよ。

でも、私は日本人というだけでビザ楽勝でゲットでき、彼はネパール人というだけで入国を拒否される、これが現実なんです。

 

世界は、民族や人種で人を判断します。発展途上国の人間は、貧しいから違法労働する、それもまた現実で、それを阻止するためにビザが厳しくなり、だから余計に違法で就労する人が増える、追いかけっこのような状態です。

と、ここで人種差別と違法労働について語り始めちゃったら、この記事はとんでもない方向へ行ってしまいそうなので、その件については別の機会でお話しするとして、話をシドニー行きへ戻しましょう。

 

私の方はビザも取得したし、チケットも予約してしまっているし、スーツケースにはしっかり結婚式用のサリーまでいれて(一応、結婚式のために購入したんですよ)用意万端。もう、ここまで来たら一人でも行くでしょ。

本当は、二人で行くはずだったのにね〜、どっか後ろめたい気分ではありますが、仕方ありません。なんだか、一緒に行こうなんて最初から言わなきゃよかったなあ、こんなことになるくらいなら、と私までも暗い気持ちになってしまいました。

 

でも、彼は、大人です。不可の知らせをもらった日は、ちょっと機嫌悪くて、夜も早々に寝ちゃったけど、次の日からは普通でした。私だったら、ふてくされて、「自分だけ行く気なんだ〜」とか言って八つ当たりしちゃっているところです。

うちのツレアイのそういう強いところ、マジで私は尊敬しております。

 

でも、それでも時々思うんですよ。国際結婚って、同じ国民同士なら問題にならないようなところでつまずいたり、転んだりするよな〜って。どんな結婚でも障害物が全然ないなんてことはあり得ないと思うけれど、国際結婚の方が、同じ国民同士の結婚よりも、障害物が多少多いように感じます。

でも、国際結婚だから、普通の結婚よりも忍耐強く、その障害物に立ち向かえるのかもしれません。

だって、日本人と結婚するよりも、きっといろいろ大変なはずだという、覚悟と心構えは最初からできてますから。(そんなものを一切持ち合わせてなかった、日本人との最初の結婚は、小さな躓きでさえ大怪我になっちゃいましたしね)

 

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そんわけで、最終的に、私は一人でシドニーに向かうことになりました。彼は寛大な心で快く送り出してくれました。

ババ〜、本当にありがと〜〜〜〜!

が、この時の私は、ババが一緒に行かないということは、親族は私一人だけであるということの意味がよくわかってなかったのでありました。

シドニーついた後、姪っ子に、

「あ〜、アンティさあ、披露宴では親族代表の挨拶よろしくね〜」

って軽くいわれちゃいました。

出席者はほぼ95%ネパール人。日本語は誰もわからないし、英語はネパール語よりも下手だし、やっぱネパール語であいさつですか?

 

この時、マジで私はオーストラリア大使館を恨みました。

 

最後に

 

ジュナパパとジュナママの時はビザが出たのに、今回はババのビザは、何故でなかったのか、

その本当の理由はわかりませんが、ジュナパパの場合、彼が公務員だったこと、ビザの書類作成代行代として5万ルピー(ジュナパパ、ジュナママ、ジュナおばあちゃん3人分です)払っていたこと、それが大きいと思うのです。

 

ババの場合は、書類など全部こちらで揃えてしまって、申請のみエージェンシーに依頼しただけ。金にならない仕事は手抜きをしたか、本当にオーストラリア大使館員にこいつは、違法就労しそうと思われたか、そのどっちかしかないように思います。

今回は一緒に行けませんでしたが、秋には一緒にタイ行きを計画しています。ネパール人の場合、タイも事前の観光ビザ取得が必要ですが、タイのビザはオーストラリアに比べたら、全然取りやすいんです。

 

で、彼のパスポートに、そういう観光ビザが何個かあれば、先進国のビザも少しは取りやすくなるかなあなんて思うのですが、さて、そうどうでしょう。

タイのビザについては、また別の機会にご報告したいと思います。

 

 

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  1. […] ツレアイと二人旅のはずが、まさかのドタキャン一人旅。(彼がネパール人でオーストラリアビザの申請で拒否されちゃったからですが、この件については、『シドニー在住の姪っ子の結婚式とネパール人のビザ事情』を参照ください!) […]

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