50歳から海外でフリーランスとして生きる

【ライター初心者向け】編集部時代に叩き込まれた『取材の掟』を大公開

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ネパールのポカラ在住、時々日本やタイ、その他いろんな国に出没する、エディター兼ライター兼コーディネイターのみやちか(Chikako Miyamoto)です。今まで培った編集力を駆使して、50歳からのトキメキのある人生を発信し続けるお姉さん。

 

こんにちは~、ネパールのポカラ在住、フリーランスライターのみやちかです。

 

もともとは、東京で、コンサルティング会社の編集部に所属し、マーケティング情報誌や会社案内、大手企業の社内報の編集及びライターをしていおりました。

 

ライティングで得意なのは、取材記事や、インタビュー記事。(ちなみに苦手なのはキャッチコピーでした。)

 

今は、ネパール在住なので、日本国内の取材やインタビューの仕事をうける機会は、なかなか得られないのですが、先日、『ご自宅拝見』的な取材記事を書く機会をいただきました。

 

久しぶりの取材記事、楽しかったですよ~。

 

そして、プロのライターを目指すなら、やはり、取材記事が書けるに越したことはありません。取材ができるようになると、仕事の幅も広がります。

 

そこで、今日は、ライター初心者のために、私が会社員時代に叩き込まれた『取材の掟』をご紹介します。

 

取材記事が書けるようになりたい人は、必見じゃろ。

“みやちか”

 

 

取材の掟を知り、取材上手なライターを目指せ

 

現在、私の仕事は、主にウエブライターとしての仕事が多くなっています。でも、本当は、取材記事の方が得意です。

 

でも、ネパールなどという辺鄙なところに住んでいると、残念ながら、なかなか取材記事の依頼というのはないものです。

 

 

が、先日、『世界各国の文化が感じられる個性的でしゃれたこだわりの家と、そこに暮らす人を紹介する』という記事を書く機会を得ました。

 

ネパールの家文化を大事にしながら、農家を改造した素敵な家に住んでいる、カナダ人とネパール人のご夫婦に取材を依頼。

 

久々の取材だったし、写真撮影もしなくてはいけなかったし、下手な英語での取材だったので(知り合いだったから私の下手な英語に付き合ってくれたというのはあると思うが)、かな~り緊張しましたが、無事、仕事終了。

 

普段のおしゃべりでは話題にならない、いろんな話も聞けたし、その人の違う一面も発見できたし、取材記事はやっぱり楽しいですね~。

 

なんて、今でこそ、取材は楽しいなんて言ってますけど、新人時代は大変でした。新入社員だったかつての私は、最初の数ヶ月は、先輩や上司に記事を直されっぱなし。

 

取材に行く前はちょ~緊張!

 

でも、一緒に取材に連れていってもらいながら、原稿を直されながら、たくさんのことを教えてもらったと思います。

 

そこで、今日は、私が編集部の新人時代に叩き込まれた取材の掟をご紹介したいと思います。

 

最初は、誰でも、取材は緊張するものだと思いますが、ポイントさえ押さえておけば、そう怖いものではありません。そして、あとは、場数を踏むだけなのです。

 

 

掟その1 掲載媒体のコンセプトを叩き込め

 

自分がこれから取材して書こうとしてる記事が掲載されるのは、どんな雑誌、あるいはサイトなのか。

 

その媒体のコンセプト、読者層を知らずして、取材の方向性は決まりません。

 

まずは、誰が読者で、その読者に何を提供するサイトで、今回の記事の掲載コーナーの意図は何かを把握すること。

 

ここがずれていては、何も始まりません。

 

掲載媒体の種類、コンセプト、読者層、コーナーコンセプト、取材のメインテーマをまずしっかり把握しましょう。この時点で不明な点があれば、編集者に確認することが必要です。

 

 

掟その2 取材対象について事前に調査せよ

取材対象者や、対象企業、対象商品、対象イベントについて、あらかじめ、できる限りの情報収集はしておくべきです。

 

特に、今回のテーマに関することに関して重点的に情報を集めます。

 

 

掟その3 掲載媒体のコンセプトと今回の取材のテーマから、質問事項を箇条書きせよ

 

掟その1と2で得た情報を付き合わせ、今回の取材で質問したい項目を箇条書きで書き出しますこの時点で、取材の成否の半分は決まっているといっても過言ではありません。

 

 

例えば、今回の家の取材について言えば、大きくこんな感じで考えて取材に臨みました。

 

  1.  お二人がポカラに住もうと思ったわけ
  2.  現在の家を選んだ理由
  3.  リフォームするときに特に工夫した箇所や自慢したいポイント
  4.  お二人にとって家とは、どういう場所であるべきもの?

 

 

ざっくりでいいので、質問したい項目を考えておきましょう。

 

 

掟その4 取材テーマを取材対象者にあらかじめ知らせよ

 

多忙な人も多いため、取材時間は1~2時間程度であることがほとんどです。掲載スペースにもよりますが、ワンコラム程度の小さい記事なら30分ということもあり得ます。

 

限られた時間を有効に使うためにも、あらかじめ取材対象者には、今回の取材のテーマを知らせておく方がよいでしょう。

 

向こうも何について話せばいいのか心づもりができます。

 

取材のアポイントを編集者がとってくれた場合には、取材対象者への連絡は、編集者からいくことがほとんどですが、取材の席をライターが選定、アポ取りした場合は、これもライターの仕事になります。

 

 

掟その5 想定外の話題こそ、取材の醍醐味、臨機応変に取材せよ

さて、取材当日ですが、あらかじめ考えていた質問の回答が、今回の取材テーマに合っていて、読者の興味を十分に引くものなら問題ないのですが、いつもそうとは限らないのが取材の落とし穴。

 

質問の回答が、ありきたりのものだったりすることもあるし、こちらが想定してない方向に話が進んだりすることもあります。

 

でも、想定外の話題だとしても、テーマに適した内容で、読者の興味を引くものであれば、そちらをどんどん掘り下げていくべきです。

 

自分が設定した質問事項はあくまでも下書き程度のもの。それにこだわることなく、臨機応変に対応できるのがプロの取材というものです。

 

掟その6 要点を素早くメモれ、録音は保険に過ぎない!

 

取材の時に録音をするかどうか、ここは賛否が分かれるところでしょうね。

うちの先輩や上司は、録音取らない派でしたから、私もその流れでずっと仕事をしてきました。

 

録音するのが悪いとは言いません。録音するメリット&デメリット、録音しないメリット&デメリット、それぞれあるからです。

録音するメリット

  • メモをとる必要がないので、取材時、質問する、話を聞くということに集中できる
  • 相手の顔を見て話す、話を聞く余裕がある

 

録音するデメリット

  • メモがないので、取材後にテープを起こしをするか、テープを聴きながら、取材メモをとる必要が生じ、それに時間を取られる
  • 録音を取材対象者が嫌がる、あるいは断られる場合もある

 

 

録音しないメリット

  • 取材しながらメモは取ってあるので、取材後、すぐに原稿に取りかかれる
  • 自分が共感したポイント、協調したいポイントなどが、目で見てわかる

 

録音しないデメリット

  • メモを取り損ねたり、メモが解読不可能な部分は取り返しがつかないこともある
  • メモを取ることに夢中になると、相手の顔を見る余裕がなくなる

 

 

私は基本、メモ派です。めんどくさがり屋さんなもので。

 

だって、後からテープ起こしするのすごく面倒なんですもの。

 

それに、取材の時の臨場感は、やっぱりあの場にしかないんですよね。後からテープ聞いても、それはちょっと違うんです。

 

そしてメモりながら、どこが重要か、どれが段落の柱になるのか、自然に考えているんです。

 

あ、それから、メモるときは、会話を全部そのままメモるということはありません。

 

この人の言葉そのまま掲載した方がいいな、というようなセリフ以外は、意味がわかる程度の短い文章に変換してます。矢印で繋いだり、単語だけでつなげたり、記号を用いたり、図や絵を描いたり、それは、人それぞれ。

 

自分が後で読んで意味がわかるのであれば、メモり方に特に決まりはありません。

 

とはいえ、録音しないのは不安な人もいるかもしれませんから、そういう人は、あくまでも保険として録音しながら、メモを取ればいいんじゃないかと思います。

 

なお、録音する場合は、取材対象者にその旨、確認を取ることをお忘れなく。録音されることを好まない方もいらっしゃいますから。

 

 

掟その7 誘導する&引き出すテクニックを駆使し、話の流れをコントロールすべし

 

こちらが聞きたい話と、相手が聞かせたい話は必ずしも一致するとは限りません。

こちらの取材意図とは違うことを延々と話す人もいないわけではありません。

 

でも、そこで、話題を取材テーマに上手に戻せるのが取材のプロ。

 

そこはうまく、それとな~く、自分の聞きたい話題へと誘導します。

 

 

また、逆に、とってもシャイで、口下手な人もいます。

 

何を聞いても、「ええ」「そうですね」「〇〇でした」と短文のお答えしかいただけない、めちゃくちゃ恥ずかしがり屋さんに取材するということも時にはあり得ます。

 

社内報の編集では、社員を取り上げるコーナーで、〇〇店の〇〇さんに取材するということもあったのですが、そういう普通の人って喋り慣れている人ばかりじゃなかったですからね。

 

 

でも、それじゃあ、原稿が書けません。

書くときに困るのは私です。

ここは話のネタを引き出さねばなりません。

 

 

シャイな人に取材する時、以下のようなことを参考にしてみてください。

  • 質問に対する回答がすぐに出ない人もいます。取材者は焦らず、相手を急かさず、ゆったり構えて答えを待とう。
  • イエス、ノーで答えられない質問(どうして、何故、どのようにといったタイプの質問)を投げかけてみる。
  • 今回のテーマとは関係がなくても、相手の関心の高さそうな話題(趣味や好きな本、音楽など)を探し、まずは、喋りを滑らかにし、そこからテーマにつなげる。

 

とにかく、下手な鉄砲でも、打たないよりは打った方がいいですからね。

 

話の流れを誘導する、話を引き出す、これは、いうほど簡単じゃないし、ある程度の経験も必要かもしれませんが、でも、最終的には、話の流れをコントロールできる取材者を目指していきましょう。

 

 

最後に 何よりも場数を踏め

以上、会社員時代に先輩に叩き込まれた取材の掟をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

 

で、今回は、取材にあたってのポイントいうことで、それ以外のことは触れてませんが、当然、社会人としてのマナーも忘れてはいけません。

 

予定の時間より少し早めに到着すること、挨拶は笑顔で、話すときはハキハキと明るく、予定時間内で取材を終わらせるなどなど。これは、取材じゃなくても、社会人なら当然です。

 

でも、新人時代には、当然なことすら難しかったりするものです。

 

な~んて、偉そうにいってますが、誰でも最初は新人さん。

場数を踏んで、経験を積むしかないのですよ。

 

 

 

あ、最後に、参考までに私が今回依頼されたご自宅拝見風の取材記事はこちら!

興味のある方は見てくださいね!

 

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