ネパールに行くになら知っておきたい! ネパール国内を移動するための交通事情
ナマステ〜、自称、勝手にネパール観光大使のmiyachikaです。
現在、訳あって、一ヶ月ほどネパールを留守にしているのですが、今、ちょうどインドの大統領がネパールを訪問中とのこと。
それに伴って、カトマンズでは、大規模な交通規制(驚くことなかれ、市内の車の走行だけでなく、国際線含む)が引かれているようです。
セキュリティを確保するために、ここまでできちゃうあたりが、すごいことですが。
ほんと、常に突っ込みどころ満載のネパールライフです。
しかし、まあ、ほんの3日間の辛抱です。一般庶民の私たちは、嵐が通り過ぎるのをただ待つのみ。
しかし! これでいいのか、観光立国(を目指す)ネパール!!
観光業に携わる人やちょうどこの時期にネパールを訪れている観光客とっては、大事な大事なハイシーズンの3日間。
いつもながら、ネパールを愛し、ネパールにわざわざ足を運んでくださった貴重な観光客の皆様には、申し訳ない気分でいっぱいです。
そんな罪滅ぼしの気持ちも込めて(って、私のせいではないんですけどね)今日は、ツーリストのための、ネパールの国内を移動するための交通事情についてご案内いたします。
道路事情も航空事情もいいとは言えない、ネパールの国内移動の足は?
南北平均約200キロ、東西平均約885キロと、ヒマラヤの南側に横に細長い形で伸びている小さな国、ネパール。
距離からすると簡単に端から端まで行けちゃいそうですが、行けそうで、行けないわけは、ネパールの地理と道路状況が関係しています。
はっきり、言っちゃいますとね、スピード出せるような道は少ないです。舗装状態が悪いってのもありますが、アップダウンやカーブが多すぎます。
だから、カトマンズから約200キロしか離れてないポカラに行くのに、6時間もかかっちゃったりするんです。バスだと休憩時間合わせて7時間は見ておきたいところ。
そして、南北は193キロと直線距離は短いですが、その標高差8,000m以上ですからね。容易な道ではないのはおわかりいただけると思います。
それゆえに、日本の感覚で距離から想定して旅のスケジュールを立てると大変なことになってしまいます。
こんなネパールの道路事情や地理も踏まえながら、ネパールの国内を移動するときの足について、考えてみたいと思います。
飛行機
まずは、一番早い飛行機。カトマンズからは、ポカラ、ルンビニ、チトワン、ルクラなど、ツーリストがよく行くエリアへは数社のキャリアが就航しています。カトマンズ-ポカラ間など1日に十数便のフライトがあり、飛行時間は約20〜25分。天候に恵まれれば北側の席からずーっとヒマラヤを眺めながら移動できます。
ただし、19人〜50人乗り程度の小さい飛行機しか就航していませんので、小さい飛行機は怖い、と思われる方はやめたほうがいいかもしれません。(ポカラの新空港が完成したら、もしかしたらもっと大きな機体の国内線が導入されるかもしれませんが、いつ完成するのかはネパールですからね、読めません)
また、ネパール国内では最も早い移動手段ですが、有視界飛行であるために天候の影響を受けやすく、遅延、欠航が多いのがデメリット。特に雨期や冬の霧の時期には遅延や欠航になりやすいので要注意です。
2016年10月末の時点での料金は片道税込124米ドル。
基本、席は自由席。北側の席だと、天気がよければヒマラヤが見えますが、素早く搭乗口に並ばないと良い席の確保は難しいですね。
詳しくは『ネパールに行くなら知っておきたい ネパールの国内線は何故こんなに欠航が多いのか』をご参照ください。
ツーリストバス
カトマンズーポカラ、カトマンズーソウラハ(チトワン)、ポカラーソウラハのルートでツーリストバスが出ています。
所要時間は、休憩時間を含め約7〜8時間(ソウラハ行きは1時間ほど短め)です。ただ、時々、迂回路がほとんどない道路状況で、交通事故や崖崩れ、大規模道路工事中などの事態には、大幅に遅れる可能性もあります。(私は、最高で、12時間かかったことがあります)
また、基本的にツーリストバスは一部のバスを除きカトマンズを朝7:00出発です(ポカラだと朝7:30)。
午後出発したいという場合は、飛行機か、車をチャーターするしかありません。
なお、料金はバス会社やエアコンの有無、ランチの有無で違いますが、5〜25米ドル。現地の旅行代理店や宿のカウンターで予約できる他、席さえあいていれば、朝、直接ツーリストパスパークで乗ることもできます。
日本と違って、悪路かつクッションの効かないバスの乗り心地はあまりいいとは言えません。後ろの席はかなり跳ねますので、できれば前の席を予約しましょう。
このツーリストバスですが、ローカルバスとの違いは以下をご参照ください。
- 基本、出発後は、途中で人を乗せない(ローカルだと、途中の集落ごとに客待ちで数分、長ければ15分近く停まるが、そういうことはないという意味)
- 基本出発地点と最終地点はツーリストエリアに行くのに便利な場所に設定されている。(ツーリストバスパークと呼ばれており、一般のローカルバスのバスパークとは完全に違う場所である)
- 基本シートの数だけしか人を乗せない(ローカルバスは長距離であるにもかかわらず、席がなくても人を乗せる。時には鶏やヤギも乗せる)
- 基本、トイレ休憩は、トイレがある場所でとまる(ローカルバスは、時に、野原でトイレ休憩することもある)
- 基本、ローカルバスよりも、シートや内装にお金がかかっている(これでローカルよりきれいだったら、ローカルってどんなだ)
- 基本、ヒンディポッポやネパール民謡をガンガン車内でかけたりしない(ローカルは基本、それらが大音量でかかっている)
- 基本、ローカルバスより値段が少々高い
- 基本、ランチでとまる食堂は、ローカルバスが停まる食堂よりはましである
ローカルバス
ツーリストバスとほぼ同じルートを走りますが、出発点はローカルバスパークで、終点もローカルバスパーク。切符の買い方もわかりにくいことこの上ない割に、値段も400ルピー(約4米ドル)と安いツーリストバスと大差ありません。
しかもツーリストバスとの違いは先に述べた通り。
コストパフォーマンスから見ると、あまり良いとは言い難いのがローカルバス。
しかし、ツーリストバスにはないメリットが一つあります!
朝以外も終日出発しています。
夜行もあります(夜行が最も事故が多いのでオススメしません。最悪の事故の場合は崖から落ちますので)
基本、ほぼ席が埋まったら出発するというシステムなので、出発時間を調べることに意味はありません。直接行って、直接乗ることです。
ただし、席が埋まりかけるギリギリにのれば、頭をガンガン天井に打ち付ける可能性大の後ろの席しか空いてないことが多く、前の席を確保するためには、後ろまで席が埋まるのを辛抱強く待つ必要がある難点もあります。
また、ツーリストバスに比べるとローカルバスのドライバーの運転ははるかに荒いです。車酔いしやすい人には向いていません。
また、事故が多いのもやはりローカルバスです。
専用車をチャーター
好きな時間に出発したいが、多少お金をかけても、できるだけ快適に移動したいという場合は、ハイヤーをお願いするという方法もあります。
日本から手配の個人手配の少人数のアレンジツアーでは、移動は飛行機か専用車チャーターが普通です。車種は普通車からバン、四駆と、行き先と人数に合わせて選べます。
ホテルのレセプションや旅行代理店に言えば、現地でも手配できます。
基本的にツーリストをターゲットにしたものなので、ドライバーでも片言の英語は通じます。(ここで停まってとか、トイレに行きたいとかその程度ですが)
料金は、1人で利用する場合は飛行機代とあまり変わらないのでお得感はありませんが、2人、3人でシェアすれば、バスより高いけれど、飛行機よりお安い感じ。
バスと比べた場合のメリットは、
- 出発時間を選べる
- バスの運行ルートにない場所に移動できる
- 好きな時に、好きな場所で好きなだけ休憩時間が取れる
- 途中で観光しながら移動することができる
などなどでしょうか。
ハイヤーではなく、街中を走るタクシーを交渉してチャーターすることも可能です。その場合は、交渉次第ですが、ハイヤーより安くチャーターできる可能性はあります。
ただし、タクシーの運転手は、ハイヤーに比べて運転が荒いことが多いのと、車の整備がハイヤーほどきちんとされてないこと、車自体軽が多いのでガタガタ道には乗り心地が悪く車内が狭い(シートもすわり心地が悪かったりして、長時間乗るとけっこうこたえます)などのデメリットも多いので注意しましょう。
まとめ
ネパール国内の移動手段についてご紹介してきました。それぞれメリット、デメリットがありますし、車窓の風景を楽しみたいので陸路で行きたい、ヒマラヤを見たいので空路で行きたいなど、ツーリストによってニーズは違います。
一筋縄ではいかないネパールの国内移動ですが、この情報があなたのネパールの旅行のお役に立てば幸いです。