50歳から海外でフリーランスとして生きる

私流人生の歩き方 自分を大切にするためには、偽物のプライドを捨てろ

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ネパールのポカラ在住、時々日本やタイ、その他いろんな国に出没する、エディター兼ライター兼コーディネイターのみやちか(Chikako Miyamoto)です。今まで培った編集力を駆使して、50歳からのトキメキのある人生を発信し続けるお姉さん。

 

こんにちは、ネパール在住20年、フリーランスライターのmiyachikaです。

ネパールなんて国に住んでいると、変わり者と思われがちですが(実際のところ、やっぱりちょっと変わり者かもしれませんが)、これでも、昔は東京で会社員やってました。

その頃の私は、終電、終電で、仕事の虫のお手本みたいな生活でした。

まあ、かなり無理もしてましたね。

でも、あんまり無理して、意地をはりすぎると、どんどん体や心の悲鳴に気づけなっちゃうんですよね。

今日は、後輩の一言で、そのことに気づいた時のお話です。

 

 

「宮本さん、もっと自分を大切にした方がいいですよ」

 

あれは、入社4年目の頃だったでしょうか。

ある日、後輩が、私にさらりとこう言ったのを今でも鮮明に覚えています。

「宮本さん、もっと自分を大切にした方がいいですよ」

いろんな意味でショックでした。

大事に抱きかえていたプライドが傷つけられたと感じたし、『そう思うのなら、あなたも残業してよ』とも思いました。

 

その頃私は、総勢4名の小さな部署で仕事をしていました。

上司1人と後輩が2人。バブルが崩壊した直後で、人手不足を残業で補う、忙しい日々でした。

後輩に仕事を振るのが下手だった私は、毎日残業で、終電で帰ることがほとんどでした。

先に帰っていく後輩を恨めしく思いながら、何も言えず、一人で夜中まで仕事をする日が続きました。

 

そして、「私はこんなにも頑張っているのに、どうしてみんなは私を認めてくれないの」といった被害者意識に陥っていることにも気づかず、自分のデスクの周りにネガティブオーラを撒き散らし、その結果さらに一人で残業する日々が続き、そのことで、ますます自分を追いつめていったのでした。

 

そりゃ、こんなことしてたら、体も心もボロボロになっちゃいます。

そんな私が、後輩からみたら「自分を全然大切にしてない人」に見えたのも当然です。

彼女の言う通り、私は自分を大切にしていませんでした。でも、そのことにすら気がついてなかったのです。

 

 

彼女の一言が、私を立ち止まらせ、自分を見つめ直す機会をくれた

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どうして「手伝ってほしい」の一言が言えなかったのでしょう? どうして、上司に仕事の割り振りについて相談できなかったのでしょう?

短いその一言が言えないばかりに、自分を追い込んでいました。

その上、後輩に「こんなに私がやってるのに、ちょっとは手伝おうとは思わないの」的なプレッシャーを無言のうちに与えていたんです。

そんなひねくれた先輩の仕事を誰が手伝おうと思うでしょう。

 

自分のことで精一杯で、当時の私には、一緒に仕事する人が気持ちよくやりやすいように配慮する心が欠けていました。

こんな先輩に、後輩がついてくるわけがありません。

今の私だったら、絶対についていかないでしょうね。

「いや〜、ああはなりたくないね」なんて陰口を言っちゃうかもしれません。

 

頑張れば先輩みたいに仕事がテキパキできて、生き生き輝けるんだ!

そんな先輩であれば後輩の態度だって違ったことと思います。

その反対で、身も心もボロボロ、いつも寝不足で顔色も悪く、終わらない仕事を抱えイライラしている先輩ってどうなんでしょう。

今の私の周りに、そんな人がいたならば、私は間違いなく、「もっと自分を大切にした方がいいですよ」とアドバイスするでしょう。

 

だって、あの時、彼女が「宮本さん、もっと自分を大切にした方がいいですよ」と言ってくれたからこそ、今の私があるといっても過言ではないからです。

その彼女の一言は確かにショックではありましたが、周りがよく見えず、自分のことすら見えなくなっていた私を立ち止まらせ、自分の状態を見つめなおすきっかけを与えてくれました。

あの一言がなかったら、私は自分の体と心の悲鳴を無視し続け、周りの人部とを恨みながら、本当に倒れるまで働いていたかもしれません。

 

 

変なプライドを守る為にエネルギーを消耗するのはやめよう

 

過ぎてしまったから、そう言えるのですが、あの頃の私は、変なプライドを守ることに必死だったように思います。

 

できる先輩でなければいけない、できる部下と思われなければいけないという変な偽物のプライドを守ることばかりにエネルギーを使い果たし、肝心の仕事はというと、そのプライドが邪魔をして空回りするばかり。

 

完全にエネルギーの使いどころを間違えています。

 

エネルギーを注ぐべきところは、目の前の仕事であるべきで、いい仕事を納期内にあげるためには、何をするべきか、そのために今できることをすればいいだけ。自分の力だけでは無理なら上司に相談するなり、後輩に協力をお願いすればいい。そのための組織であり、会社なんですから。

 

そうした日々の仕事の積み重ねから築きあげられるのが、本当のプライドであり、それが自分の自信に繋がっていきます。

 

そんな簡単でシンプルなことも見えなくなって、仕事ができるやつと思われたいという偽物のプライドに振り回されていたのが、かつての私でした。

そうです。

自分を大切にするには、まず、そんな偽物のプライドを捨てることです。

そして、自分の心と体に、きちんと向き合うこと。

そして、その上で、自分の持って生まれた能力を日々の生活の中で、最大限に生かすこと。

 

偽物のプライドを守ることに費やしたエネルギーを、毎日の生活で自分の能力を生かすことに使うならば、人生は自然といい方向に向かっていくのだと思います。

 

 

さいごに

 

頑張る方向が違うと、頑張っても成果がでないばかりか、頑張るほどに自分を追い詰め、周りにも嫌な思いをさせてしまう。なんか、不毛です。

それは「自分を大切にしてなかった」かつての私の姿です。

今でも、もちろん、自分をよく見せたいという気持ちはあります。それは誰にだってあるのだと思いますし、そういう気持ちは、自分の成長させるためには多少は必要なのだとも思います。

大切なのは、自分のありのまま以上に自分を大きく見せたいという偽物のプライドに振り回されないこと。

最近は、大分と、偽物のプライドに振り回されることが少なくなり、その分、人を思いやる余裕も出てきて、仕事での人間関係で悩むことも以前より少なくなった気がします。

気を抜くと、すぐにムクムクと起き上がるその余計な見栄を捨て、はたから見たらカッコ悪いくらいがむしゃらに生きることができたら、自分が誇れる自分に、また一歩近づいていけるのかもしれません。

 

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