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ネパールに暮らすなら知っておきたい! 役所との上手な付き合い方

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ネパールのポカラ在住、時々日本やタイ、その他いろんな国に出没する、エディター兼ライター兼コーディネイターのみやちか(Chikako Miyamoto)です。今まで培った編集力を駆使して、50歳からのトキメキのある人生を発信し続けるお姉さん。

 

ナマステ〜、ネパールからmiyachikaです。

さて、今日はネパールに暮らすなら、絶対に避けて通れないお役所仕事をスムーズにするためのお話。

役所仕事をスムーズにするかどうかは、融通がきかなくて、サービス精神のかけらもない役所との付き合い方にかかっています。

ネパールライフのストレスを軽減するためにも、

今日は、ネパールでの役所との付き合い方についてのお話をしたいと思います。

 

 

ネパールの役所仕事は役人の気分一つで変わる

 

先日、戸籍謄本が必要で、一時帰国した時に、区役所に行ってきました。長年ネパールにいると、役所アレルギーになる人が多いのですが、私も御多分にもれずその一人(笑)。

役所の建物に入るだけで、体が身構えてしまいます。

 

どっからでもかかってこいやっ!的に。

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が、日本の区役所は、あまりにもスムーズで、しかも対応が丁寧で、拍子抜けしてしまいました。

 

そうだ、ここは、ネパールではないのである!東京だ。

 

日本に住んでいる時には、役所ってそっけない対応だよな〜なんて思っていましたが、ネパールに20年近く暮らしている間に、日本の役所の接客が改善されたのか、私がネパールのひどい対応に慣れすぎて日本のそっけない対応すらもすばらしく思えるのか。

その、どっちなのでしょう? (両方の要素があるのかもしれませんが)

 

だいたい、ネパールの役所は、肝心のオフィサーが不在のため今日はできないと言われたり、役所の人の虫の居所が悪い時には返事もしてもらえなかたり、昨日言われた書類を持って行ったら、別の書類を持ってこいと言われたり、そりゃまあ、ひどいんです。

私が若い女性で舐められているってこともあると思いますが(まだまだ男性優位の社会です)。

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たとえ結婚ビザで住んでいるとしても、毎年のビザの更新は必須。ましてや、ビジネスをしている人は、どれだけたくさんの役所仕事をこなさなければならないでしょう。会社の税金の支払いに、決算報告書出し、あれやこれやのお役所仕事てんこ盛り!

 

それなのに、ネパールの役所仕事は、役人の気分次第。

 

ただし、役所のオフィサーが知り合いだったり、親戚だったりすると驚くほど仕事はスムーズです。

 

ネパールはコネの社会ですから。

 

あ、あとは、市長、国会議員や県警署長などといったネパール語でいう『トゥーロマンチェ』(大物)とのコネクションをちらつかせるのも有効です。

 

が、一介の外国人にそんなコネがあるわけはありません。

 

それでも避けて通れない役所仕事ならできるだけトラブルなくスムーズにすませたいもの。

そこで、20年近くネパールで暮らし数々の役所仕事で失敗してきた私が、ネパールでの役所仕事をスムーズに運ぶために、私の経験から、ネパールの役所でしてはいけないこと、したほうがいいことをご紹介いたします。

 

 

ネパールの役所で絶対にしてはいけないこと

 

ネパールの役所仕事では理不尽なことをされたり、言われたり、ずるずると仕事を引き伸ばされたりは当たり前。

(何故なら、それは、ネパールの役所にはびこるグース文化のなせる技。グース、つまり賄賂なんですが、この話を始めるとこれだけで5000字くらいになっちゃうと思うのでので、それはまた次の機会に。)

 

言われた通りの書類を持って行ったのに、追加で別の書類を要求されたり(先に言ってくれよ)、今日はたくさんの人が申請していてさばききれないので、明日また来いと言われたり(忙しいって、チャー飲みながら新聞読んでるじゃんか)そんなことも、結構度々ありました。

 

が、しかし、彼らの精神的揺さぶりに乗っていけません

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あなたが感情的になったり、弱みを見せたりすれば彼らの思う壺だからです。彼らにつけ込む隙を与えてはなりません。

 

そして、感情的になって、絶対にしてはいけないことそれは、役所の人を怒鳴りつけること。時には泣きたくなる時もあるでしょう、腹もたつでしょう。でも、それでも、役人を怒鳴ることだけはしてはいけません。

 

ネパール人は誇り高い民族です。

体裁、世間体は彼らにとっては犯すべからずの聖地です。

 

もちろん、あなたの気持ちはわかります。

私も何度、嫌な思いをしたかわかりません。

 

でも、私が怒りに任せて、感情的になっても、お互いに嫌な気分が残るだけで、仕事が完了するわけではありません。というか、むしろ、終わるはずの仕事すらその暴言一つでエンドレスに終わらなくなる可能性だってあるのです。

 

そんな時は、決まってうちのツレアイに言われたものです。

 

「ここは、日本じゃない。ネパールで仕事を遂行しようと思ったら、そんな綺麗事も、泣き事も通用しない。ネパールには、ネパールのやり方がある」

 

それに完璧に納得したわけではありません。

でも、確かに一理あります。

みすみす敵の罠にはまることもないですしね。

だから、ネパールの役所に行く前には、以下の文章をまず頭に叩き込んで、気合を入れて、でかけます。

 

 

ネパールの役所で絶対にしてはいけない4つのこと

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  1. 感情的になるな。弱みを見せたり、泣いたりするのは逆効果
  2. 決して役人に怒鳴ったり、声を荒げたりしてはいけない
  3. 上から目線で話すな。偉いのは向こう。あくまでも低姿勢をキープ
  4. 急がせない、急かさない、同じことを何度も聞かない

 

大したことでは、ないですが、この4つのことをしないだけでも、多大な努力が必要だったりするのがネパールの役所仕事なのです。

 

 

仕事をスムーズにするために、ネパールの役所でしたほうがいいこと

 

さて、先ほどネパールの役所で絶対にしてはいけないことを述べましたが、その逆にしたほうがいいことだってあります。

 

ネパールの役所でしたほうがいい5つのこと

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  1. ある程度きちんと見える服装で。彼らは見た目で人を判断する
  2. コネがあるなら使おう
  3. 常に丁寧に相手を立てて会話する
  4. 世間話をする。相手も人間、仲良くなれば融通もききます
  5. チャーでもおごる。友達同士の絆はチャーを一緒に飲むことで深まります

 

まずは、当たり前のこと、服装について。スーツを着る必要はないけれど、見た目は大切です。ジーパンにサンダルというのはいただけません。我々はまずは見た目で判断されています。長いものに巻かれろ的なネパールの社会、ここで舐められたら後々まで大変なことになります。

人間は見た目ではない、それはそうなんですが、見た目で損する必要もないかなと私は思います。

 

それから、先にネパールはコネ社会と述べました。

もし、あなた、あるいは、あなたの配偶者や親戚、またはビジネスパートナーがコネを持っているのなら、使いましょう(ただし、必要最低限にです。コネを使うということは、時にリスクも伴います)。

 

そして、常に丁寧に、「あなたのおかげで私はこの国でやっていけます」くらいの低姿勢で会話をしましょう。

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もし、相手が会話にのってきたら、子供のこと、家庭のこと、ネパールの最近の出来事のことなどあたりさわりのない話題で、世間話をします。

この時、 あいづちを間に適当にいれつつ、「本当に、その通り!」という共感の姿勢をアピールしましょう。

 

そして、あやういツッコミは、ジョークで上手にかわします。ネパリジョークって、ちょっと皮肉っぽいんですけどね、でも、会話で上手にネパリジョークをかませるようになると、ネパールで生きやすくなるのは確かです。

そんなこんなの会話を繰り返すうちに仲良くなれたらシメタもの。

 

そして、その親交を深めるのはチャー(ネパール式ミルクティ)です。

知り合いを見かけると、「チャーでも」と言うのがネパールのコミュニケーションでは欠かせません。忙しいからとこれをむげに断ると、「俺のチャーが飲めねえのか」って大事になるから要注意。

逆に、一緒にチャーを飲むというのは、親交を深める上では絶対欠かせないのです。

たいていの役所の敷地内には喫茶店(日本の喫茶店をイメージしてはいけません。学食みたいな感じが一番近いか?)があるいか、出入りの茶屋があります。そこからチャーをデリバリーして、世間話ができれば、かなりの上級者。

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ただね、仲良くなってもすぐオフィサーは移動しちゃうんですよね〜。だから、オフィサーだけでなく、その部屋の主、みたいな人ともちゃんとコネを作りましょうね。

 

 

まとめ ネパールの役所仕事は奥が深い

 

と、ここまで話を進めてきましたが、人と人の関わりに絶対に正しいやり方は、存在しません。

ネパールの役所仕事は奥が深いのです。

 

こんな面倒なことやってられるか〜!ってことで、多くの外国人は役所仕事には、ネパール人の弁護士さんを雇う人が多いのが実情です。

金はかかるが精神的なストレスからは解放されるというわけです。

 

どっちをとるかはあなた次第。

 

もちろん、最終的には、こんなストレスなしに役所仕事がスムーズにできる社会になることは重要な課題です。

役所の体質を変えること、それは、ネパールを変える上で、絶対に今後必要になってきます。

が、とりあえず、今日、この書類にハンコをもらわないことには、ネパールに滞在することすらあやうい、住まわせてもらっている身の外国人であることも忘れてはなりません。

自分は選挙権もなにも持たない一介の外国人にすぎないのです。

それを忘れた発言は身の破滅を招きます。

 

海外生活、一筋縄ではいきません。

いつもどちらを選ぶのか、何をするべきで、何をしないべきなのか

日々葛藤続きです。

ここに書いたことも1年後には、違うなって自分自身で思うかもしれません。

でも、葛藤するということこそ、私の成長の糧になっているようにも思います。

だって、日本じゃ、役所の人との付き合い方なんてことで葛藤する必要すらないじゃないですか(笑)

 

 

 

 

 

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