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2017年7月税制改正にて混乱中のインド・デリーにて買い付け中!

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ネパールのポカラ在住、時々日本やタイ、その他いろんな国に出没する、エディター兼ライター兼コーディネイターのみやちか(Chikako Miyamoto)です。今まで培った編集力を駆使して、50歳からのトキメキのある人生を発信し続けるお姉さん。

 

ナマステ~、ネパールのポカラに住んでいるみやちかです。

時々、買い付けのアテンドで、インドに行くのですが、普段ネパールに住んでいる私でも、

インドに行くと、若干の緊張感はあります。

しかも、今回は、『迅速、確実、清潔』が売り(のはず)の日本2週間滞在後のインドです。

大都会東京とインドのデリーの差はかなり激しいものがあります。

さらに、2017年7月のインド、商売人たちは、GST導入でわちゃわちゃときた!

前回2016年12月インドでは、紙幣不足でわちゃわちゃでしたが、今度は、税制改正。

『今まさに、大きく変わろうとしているのか、インド! 』を感じる買い付けツアーとなりました!

 

 

GST導入に揺れるニューデリー・パハールガンジの商人たち

両替しようにも街中の両替所には紙幣がなく、空港で両替した5000ルピーの残金を心配しながら、食事したり移動したりだった2016年12月のインド買い付けから、はや半年以上が経ちました。

 

もう、インドも落ち着いているよね、などど思った私が甘かった

 

今回のインドは税制の大改正でなんだか混乱中の商人たちとの交渉となりまして…。

なんだか、モノの値段ちょっと上がってない?と感じたのはやはり気のせいではなかったようです。

2017年7月1日よりGST(Good and Service TAX)が施行されたからです。

 

『前回より高いじゃん。前の値段でやってね』というと、

『いや、それが、税金が云々で、仕入れ値がアップした云々で、故に、前回の金額に、これこれの税金を課税しないと云々…、でも、ニコニコ現金払いなら前のお値段でも云々、がしかし、銀行振込は税金しっかり課税されるから云々…』

話が長いし、君らの説明だと話が見えんし…。

 

で、よくよく聞いてみると、2017年7月1日よりGST(Good and Service TAX)が施行されたのだとか。

 

GSTとは、Good and Service TAXというくらいですから、物品とサービスにかかる税金。これまでは、各州ごとにバラバラに定められていた消費税やサービス税、ラグジュアリー税などなどの税制をインド全体でひとつにまとめようということらしいのです。

GTS導入についてはすでに4月の段階で発表はされていたらしいのですが、施行されるのがいつになるのか、延期されるのか、微妙な感じできていたのが、とうとう7月1日から施行されることに。

ただし、商品のカテゴリーによって、税率は異なるらしいし、7月1日を過ぎても完全運用には至っていない模様。

中小仕入れ業者や小売店の御用達仕入れ街、ニューデリー駅前のメインバザールの商人たちも、最終的に自分の商品の税率がクリアにまだわかってないような状況なのでありました。

って、一体、請求書の金額はいつ、確定すんのって、そんな感じの状態のまま、仕入れを続けるしかなかったんです。

 

 

 

クリーンなインドへ向けての段階的な動き

複雑だった税制がインド全体でシンプルになるのですから、とてもいいことに思えます。しかし、今回の税制改正は、シンプルにすることだけが目的ではありません。

脱税防止、税金しっかり取り立てて税収アップしましょう、ということだと思うんですよね。

まあ、政府の政策としては当然なんでしょうが、これまで、ものすごい脱税がまかりとおってきたインドの商人にとっては、GSTは、大問題。

とはいえ、クリーンなインドへの転身を図ろうと目論む政府にとっては、今回の税制改革も必要なステップなんでしょうね。

 

 

ブラックマネーをしっかり取り締まり、確実に税金を回収するシステムを作ろうという取り組みの始まりは、昨年11月突然発表された旧500ルピー&1000ルピー札の廃止にすでに始まっていました。

偽札の一掃と、タンス銀行の金を銀行に預け入れさせ、お金の動きを政府が把握しやすくしたのです。

 

そして、今回、商品流通を複雑しにていた、各州ごとに違う税制を、全国統一のGTSにまとめるという抜本的な税制改正です。

同時に税の回収を強化する規則を設け、ブラックマーケットの壊滅と税収アップを目指そうということではないかと思うのですが、いやはや、しかし、すごいですね。この一連の政策。

 

ちなみに、今回(7月8日)スタバでコーヒーとパンを頼んだら、9%のCGSTと9%のSGSTの合計18%が課税されました。

このCGSTとSGSTの意味合いはよくわかりませんし、メインバザールの問屋や、カーゴ屋にどの商品にどのくらいの税率がかかるものか聞いてみるも、みんな回答がバラバラ。

一般にまできちんと認識され、運用されるには、少し時間がかかるかもしれません。

 

 

インド商人の売込み大作戦とローズウッド(シーシャムウッド)の輸出入規制

こんな風に大きく変わりつつあるインドですが、それでも、日々の生活は待ったなし。

今後、インドがどのような方向へ転換していくのか、脱税、賄賂大国から脱却できるのかはわかりませんが、それでも、オーダーしないわけにはいきません。

 

しかし、毎回のことながら、インドでの仕入れは、ネパールでの仕入れ以上に疲れます。

こっちが、一通りオーダーし終わって、さあ、請求書を作ってよ、というところからが、長いのなんの。

サクサク、請求書書いて終わりにしましょというのが、仕入れる側の思いなら、こっからどれだけ上乗せのオーダーが取れるかが勝負でしょというのが、売る側の思い。

これはどうだ、一番の売れ筋だと、押してくること、押してくること。でも、こっちが買いそうなものを、これまでのオーダー筋から読んで出してくるあたり、さすがインド商人です。

 

それに加えて、今回、GSTにつぐ衝撃が、シーシャムウッド輸出規制でした。

下調べしてなかった私の落ち度でもありますが、実は、2017年1月から、ワシントン条約にてローズウッド全種の輸出入に対する規制が実施されていたんです。

シーシャムウッドは別名インディアンローズウッドとも呼ばれる、ローズウッドの一種。シーシャムウッドのお香立てやお香入れは、日本でも、アジアン雑貨屋の定番商品だっただけあって、仕入れられないのは痛手。

 

とはいえ、すでに1月から実施されている輸出規制、下調べ不足の私が至らなかった故に、現地で混乱するという状況を招いてしまって大反省。

常日頃からの情報収集の大切さを実感したのでありました。

 

 

ちなみにこのローズウッド種の輸出入規制ですが、全面禁止というわけではなく、一定の手続きを踏むことで輸出入は可能です。

が、必要な書類の申請がかなり面倒らしく、実質的には、メーカーレベルの大きな取引以外となると、かなり困難な模様。そんでもって、役所仕事で日本の10倍は疲労するであろうインドでの申請となると、個人商店レベルでは、ちょっと無理かもしれません。

 

 

ハプニングを乗り越えて、明日もまたインドをいく(かも)!

 

毎回、なんやかんやのハプニングがあるインド。旅人であれば、面白い、ですむのでしょうが、仕事での訪問となると話は別です。

面白いなんて言っていられるのは、他人事だからに過ぎません。

私のようにたまにきて仕事をするだけでも、困っているのだから、住んでいる人はもっと大変なんでしょうね。

そして、そんな状況でも、仕事に納期はつきものです。

 

仕事を放棄するわけにはいきません。

手強いインドに来るたびに、またしても、やられたと思いつつ、それでも、自分なりに戦いながら、前進あるのみ。

 

そして、気づいたら、少しだけ、たくましい自分になっているもので、だから、口では『インド、いきたくね~ 』と言いながら、またインドに引き寄せられちゃうのかもしれません。

 

 

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